2012年3月 トレード歴1ヶ月目(売買日記の書き方、「先物市場のテクニカル分析」)


2012年3月

※2012年3月当時の売買日記を読みながら作成(図も当時のものをそのまま転載)。

○3月27日
・前日の売買代金1~150位の中から、順張り買いの銘柄を選び、HOYAを買った(引け間際で買い)。
※証券会社はマネックス証券。
※なぜ、終値でエントリーをしなかったのかは不明。

※注:初エントリーにしてはテクニカル的に悪くなかった。三角持ち合い抜け/抵抗線抜けの買い。

・初エントリー、夜に逆指値(1919円以下で成り行き売り)を設定しておいた。
※私は、今までに一度も逆指値設定と執行を怠ったことがないです。これだけは最初から徹底しようと決めていました。初心者期間中のこの習慣、逆指値(損切り設定)を入れておく重要性はどれだけ強調しても強調しきれません。もしも、損切りの習慣がなければ、絶対に生き残れなかったことでしょう。逆指値を設定する習慣の重要性はどれだけ強調しても強調しきれるものではないです。
※この逆指値の根拠:(1934円買いで-15ティックにした理由)は書いてないので分からないが、前日安値以下?

 

○3月28日
・日経平均が反落し、HOYAはギャップダウン。

※以下、拡大図と結果。

※以下、5分足。

・結果的にはロスカットになったが、前日夜に設定しておいた逆指値のお陰で、陰線の高値でLCに。終値は-2.4%まで下がっていたため、逆指値ってすげえなと。もしも、ロスカットを設定しておかなかったら、大変なことになっていたなと。
※注:この時点で最大の無知は、東証一部銘柄のボラティリティーはどの程度なのか?という知識が全くないことです。そのため、果たして-1.4%で切れたのはどうなのか?ということすら分からない(しかし、これは経験で身に付けていくしかないのです)。にも関わらず、逆指値ってスゲー!となって、逆指値設定をする習慣が身に付いたのは、運が良かったと思います。

 

・この日は前日の売買代金250位(売買代金10億円以上)まで見て、Fマートを買った(終値間際に)。

※注:これは前日に抵抗線抜け。抵抗線抜けでエントリーするには1日遅い。損切りラインの根拠は何だったんだろうか?

・夜に、逆指値(3389円以下になったら成り行き売り)を設定。

 

○3月29日
・日経平均は続落も、ファミマは続伸で+1.1%の含み益(画像は省略)。

・アイフルを買った。

※注:これは見事な三角持ち合い抜け。ただ、低位銘柄で、169円に対して166円というのは-1.77%ライン。

 

○3月30日
・ファミマ続伸で+2.0%保有、アイフル上昇で+1.77%保有(画像省略)。

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・と、このようにして始まっていったわけですが、とにかく重要なのは、損切りを徹底したことと売買日記を書いて継続したことです。

・それで、最初なんで一通りエントリーした銘柄と画像を貼りましたが、今後は一部の印象的だった銘柄や教訓を与えてくれた銘柄に絞って掲載していきます。

・あと今日は、トレードをするために必要な道具、売買日記の書き方について書いておきます。

 


トレードをするために必要な道具

・パソコン(チャートを見たり、売買日記を書いたり、統計を取るのに絶対必要)
※ハイスペックなのは特に必要ない。ディスプレイも1台で十分。
※ノートパソコンでも出来ないことはないかと思いますが、デスクトップ推奨。

・バックアップ用の外付けHDD
※これも一番安いものでokです。もしものときに備えて、毎週1回は定期的にバックアップを取っておきましょう。これはトレードに限らず、本当に必要な習慣です。なくすことでしか・失うことでしか気付けないバックアップの重要性。私も、2012年5月に10年使ってきた98SEが突然お亡くなりになられて、趣味のデータ(4年分のコンテンツ制作の資料、音楽4000曲以上、10年分近くのゲームの資料など)が飛んでしまったんですが、外付けHDDにバックアップしておいたお陰で何とか最小限の被害で事なきを得ました。もしもバックアップを取ってなかったら、このサイトを作ることもなかったんじゃないかと思います。
※バックアップに必要なファイルの容量が小さい場合は、Dropboxなどの無料クラウドを使ってもよい。とにかく、もしものことがあった場合に備えて、すぐに復元出来る環境を構築しておくこと。HDDがカコンカコンという断末魔をあげてからでは遅いぞ!

・Microsoft Word(売買日記を書くのに必要)
※他の文書ソフトでも良い。

・Microsoft Excel(統計を取って検証するのに必要、銘柄貼り付けでも使う)
※機能が十分なら、他の表計算ソフトでも良い。

・マーケットライダープレミアム(チャートソフト)

・プリンタ(売買日記を印刷するのに使う)
※その日の売買日記は印刷して、見直して、加筆したり、アイデアをメモしたりします。

・トレード資金(言うまでもない)
※最低でも100万円以上あると良い。

・趣味、親友、恋人、家族など(とにかく何でもいいから、自分自身にとってストレスを解消する手段)
※個人的にはこれは絶対必須。

・本業もしくは生活資金もしくはパラサイト環境
※つまりは、生活環境を維持するための環境です。本業もしくはパラサイト環境がなければ、トレード資金の他に生活費3年分は確保しておくことを推奨します。
※なお、管理人の場合は、就活にて余りの無能さにボロボロになったことで、寄生先の宿主も諦めて(適性がありそうな)トレーダーの道を応援するしかなくなったため……。

 

スマホさえあれば十分、売買日記も統計も取らなくても十分、無料チャートソフトで十分、売買日記を印刷して復習しなくても十分という甘い考えを持ってるんだったら、株なんて即刻やめた方がいいです。それは言わば、FPSのプロゲーマーになるために練習するのに、20年前のPCで十分と言ってるようなものなんで。株のプロゲーマーになってやる!的な気がないんだったら、マーケットには一切手を出さないのが一番賢明です。別に、ハイスペックのPCを組む必要も(マウスコンピューターで組める最低限のスペックで十分)、高級ディスプレイ複数枚とかハイエンドのプリンタも必要ないんで、最低限これらの道具は揃えてください。

 

 

売買日記の書き方

(これは2014年9月5日に書いたブログ記事を修正・加筆したものです)

売買日記を書くというのは要するに、自分のトレードについて、画像と文字が表示できるソフト(Wordなど)で書いて記録を残すということです。そして、それを印刷してその日の内に復習する(思い付いたことをメモしたりする)。それから、1ヶ月単位で、収支をExcelで出します。この流れをとにかく継続することです。そうすると、分かってくることがあるんです。

どんな著名なトレード本やトレードサイトよりも、自分の手で取った売買日記と統計の重要性に比べたら劣ります。著名なトレード本やトレードサイトは売買日記の補助以上の役割はないです。

売買日記で書く内容については、まず、チャートの画像(+エントリーした価格、株数)は必須です(寄付/終値エントリーなら日足チャートだけでよいが、ザラ場中にエントリーしたならば分足チャートも)。あと、エントリーした日には、エントリーした根拠を必ず書きます(レンジブレイクしたから、ゴールデンクロスしたから、ここで買わなければ置いてかれてしまう!と思ったからなど)。出来れば、感情も書くといいです(エントリーに恐怖を感じていた、利益を出さなければいけないという焦りがあった、爆発を取った後だったから余裕があった、利益目標ラインに達していないがチキン利食いしたくてたまらなかったなど)。

百聞は一見にしかずということで、私の売買日記の例をアップしてみたいと思います。これは2014年9月にエプソンを買って、下ヒゲでLCに掛かったエントリーだったのですが、参考になれば。

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[エントリーした日]

・決算での爆発から1ヶ月経過しており、5400~5430円で4回機能している抵抗ラインを抜けたため買った。上昇トレンドラインがサポートしている。売買代金68億円。

・損切りラインは5400円。利益目標ラインはXXXX円(+XX.XX%)。3%ラインの5630円でXXX株増し玉する。

[1日目]

・+0.18%の上昇。5550円(+1.64%)で寄り付き、9時28分に高値5590円(+2.38%)を付ける。しかし、そこから下落して、14時16分には5460円(+0%)まで下落。

・これは保有。まだ節目上。

[2日目]
diary

・5500円(+0.54%)で寄り付くも高値寄りとなり下落、後場寄り後すぐに5400円(-1.27%)まで下落して-1.09%LCに掛かった。

・節目を割っているため、再エントリーはなし(仮に入るとしたら、レンジ抜け後の高値抜けとなる)。

・決算並みに順行していくかなと思ったんだが、爆発しなかった。
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こんな感じで売買日記を書いていきます。そして、1ヶ月単位で、その月の収支計算をExcelで出します(この作業が一番大事)。収支計算の結果と売買日記から、最上級の教訓が得られます。
※収支の付け方について詳しくはこちらを参照。

最後に、これはあくまで、私の書き方・やり方です。とにかく、自分なりに売買日記を書いていけばいいと思うのです。勉強法でもアイデア出しでもそうだと思うんですが、その人にとって一番効果が高い方法論というのは、自分で確立するしかないと思います。だから、どんなことでも、自分に合った方法論を確立していくことが重要になるかと思います。まずはやってみて継続してみて、それから自分に一番合うオリジナルの方法論を確立していけばいいです。大切なのは、最初は真似でも何でもいいから、行動を継続して習慣にすることです。そうすると、思考が良くなってくる。思考が良くなれば、自分に合った方法論は後から勝手に付いてくる。

 

○Wordにチャートを貼り付ける方法
1.Wordに貼り付けたいチャートを表示させてある状態で、キーボードのPrintScreenキーを押して、その画面をコピーする。
※例:マーケットライダープレミアムで、日経平均の日足をWordに貼りたい場合(左が5分足、右が日足。右のチャートを貼りたい)。この画面でPrintScreenキーを押す。

2.ペイントを起動して、1でコピーした画面を貼り付ける。所望するチャートを選択してコピーする。

3.Wordの貼りたい箇所に貼り付ける。

4.画像を小さくしたい場合は、画像を右クリックして、レイアウトの詳細設定からサイズの倍率を小さくする(Wordの場合)。

 

 

書評:「先物市場のテクニカル分析」

「先物市場のテクニカル分析」ジョン・J.マーフィー

テクニカル分析について一番体系的にまとまったトレード本です。テクニカル分析の基礎を勉強する際は、この本を推奨します。この本で1ヶ月位集中的に勉強すれば、テクニカル分析の基本的な知識は身に付くかと思います(特に、第2章~第5章のトレンドライン・支持線/抵抗線・基本的なチャートパターン、第6章の出来高、第7章の移動平均線、第8章のオシレーター、第13章の資金管理は最低限理解しておかないと話にならない)。

なお、テクニカル分析が出来るようになったからといって、利益を出せるようになるわけではありません。ただ、マーケットでは参加者の大半(素人も含めて)が知っています。テクニカル分析が出来るようになったからといって利益を出せるようになるわけではないですが、テクニカル分析を知らなければ生き残ることは出来ない。

例えば、狂った値動きをしている新興銘柄を毎日見てると分かるんですが、ストップ高を連発して売り圧力がパンパンになってるにも関わらず、チャートの知識がないあまりに(恐らく、何も知らない初心者が値上がりランキングを見て参入してきているんだと思います)、「なんでそこで逆指値置かずに買っちゃうの?」という恐るべき取引をしている素人が常にいます。テクニカル分析を知らないあまりに、新興銘柄を高値で掴んで塩漬けにしてしまい、わずか3日で虎の子の資金をふっ飛ばしてしまう。まあ、こういう人が常に供給され続けるからトレーダーは飯が食えるんですが。

あと、テクニカル分析を勉強するときは、試験勉強のように暗記しようとするんじゃなくて、その意味を理解していくことが重要です。

例えば、抵抗線/支持線だったら、「このラインで3度機能したから、このラインは抵抗線/支持線として機能するんだ」といったような数学の法則のように理解するのではなくて、その裏にある群衆心理を理解する。「このラインで3度機能したから、ここで買い/売りを入れる奴が出てくるだろう。突破されたら、買いの損切り/空売りの踏み上げが出てどうなるだろう」と。

これはトレード全般に言えることですが、暗記はマーケットに全く通用しないです。例えば、ガンホーやミクシィのチャートを印刷して、そのチャートパターンを暗記するとか、全く意味のない行為です。

では、この本でテクニカル分析の基礎(トレンドラインの引き方、支持線/抵抗線、出来高、移動平均、オシレーター)を知識の上では理解したら、次は何をすべきか?

あとは、実際のチャートを見まくって、トレンドライン・抵抗線・支持線を自分の手で引きまくるしかないです。

1日最低でも100銘柄は見続ける(前回説明したランキングからの作業圧縮を使いましょう)。これを毎日続ける。これを数年継続すると、チャートを見れるようになってきます(利益を出せるようになるとは言ってない)。

あと、人によってトレンドラインや支持線/抵抗線の定義は異なります。ただ、これはそれでいいんです。人間一人一人の認知能力が異なる以上、そうなるものだし、問題でも何でもないです。むしろ重要なのは、その定義を変えずに一貫し続けることです。

例えば、”レンジ抜けでエントリーする”というルールだったら、”(自分が定義した)レンジ抜けのチャートパターンでエントリーする”ことを一貫して繰り返すことです。やり続けていると、「レンジ抜けは自分の定義で大丈夫なんだろうか?」という心配が出てくるかもしれないですが、それは心配するベクトルが違います。他の人のレンジ抜けの方が勝率が高そうとか、期待値が高くなりそうとか思うときもあるかもしれないんですが、それは隣の芝生以外の何物でもないです。

最初の内は上手くチャートを見れるはずがないんで、後々修正が必要になってきますが、とにかくチャートを見続けることです。それ以外にないです。継続に勝る努力なし。

しかし、この本のヘッド・アンド・ショルダーは、ギガイアス・エンペルトにしか見えないのは私だけだろうか……。