2012年8月 トレード歴6ヶ月(収支の付け方、「利食いと損切のテクニック」)


2012年8月

※2012年8月当時の売買日記を読みながら作成(図も当時のものをそのまま転載)。

〇8月2日
・売買日記より、「(売買日記を見直してみると)市場は、最短ルート、最小の損失で、教訓を教えてくれているとしか思えない。」

〇8月3日
・東電、前日高値抜けでリバース注文を入れておいたら、1日で5.47%保有となった(図の数値は誤り)。

※下降トレンド抜け(エントリーは前日高値抜け)、損切りラインはエントリーから4ティック下。
※これに味をしめて、強そうな銘柄へのリバース注文が相次いだ。一つ上手くいったのがあると、都合良く考えてしまうのが僕の悪い癖。

 

〇8月9日
・東電は+8.90%で利食いとなった。

※途中で、利食いはどうする?10%で利食いすべきか、トレイリングストップで更なる爆発をか……と迷っていた。10%で利食いだったら、あと2ティック取れていた。
※注:利食いの件はともかく、ナイストレードではある。

・売買ルールを紙に書いてまとめてみた。

 

〇8月10日
・リバース注文からのLCが相次いだ。

※注:エントリー滅茶苦茶。ただ爆発してる銘柄の直近高値抜けで入ってるに過ぎない。ちなみに、一応表示してあるものの、移動平均線は目に入ってない。

 

〇8月13日
・リバース注文のロスカットが続いた。

※富士紡はリバース注文ではなく、終値エントリーだったら、1日で+10%になっていた。

 

〇8月14日
・懲りずに富士紡HDをリバース注文→ロスカット。

※注:おーい、誰かこいつを……。

 

・空売りしておいたケネディクスが一日で-10%下落し、+12.42%決済。

※注:安値割れ。ナイストレード、素晴らしい。取れてるトレードはちゃんと形になってるんだがなあ。

 

〇8月16日
・さが美、リバース注文で、+9.62%決済。

※根拠は、レンジの抵抗線抜け。
※注:5分足で入る根拠にはちょっと?であるが、見事なデイトレ。20分で+9.62%。日足で見ても、レンジ抜けで右上に出てる。

~~

・8月の収支もマイナスとなり、5ヶ月連続のマイナスとなった。19トレード3利食い(上記の東電・ケネディクス・さが美だけ)、勝率15.78%。ただ、気付いたことがあった。次回へ続く。

 


収支の付け方

収支の付け方について説明したいと思います。これは本当に重要な所です。

ただ、収支の付け方は各人の売買ルールによって異なります。以下では、Excelで収支計算用のテンプレートを作る例を書いていきますが、あくまで参考にするに留めて、自分の手で作ってみてください。これはあくまで一つの参考例でしかないです。絶対に、自分の手で収支計算用のExcelファイルを作るようにしてください。面倒がらずに、自分の手で作らないと意味がないです。これから必要に応じて、自分のルールに応じてカスタマイズ出来るのは自分しかいないんですからね。

それでは、収支計算用のExcelファイルのテンプレートを作る方法を説明していきます。具体的には、①銘柄名、②日付、③保有日数、④買いか空売りか、⑤株数、⑥エントリー価格、⑦手じまい価格、⑧最大順行幅という基本的なデータを入力することで、各種データを参照出来るようにするExcelファイルの作り方を説明していきます。

・まず、Excelを起動してください。

・1列目(A)は後から、利食いなら○、損切りなら×を表示するようにしたいので、列の幅を”2”にして、放置しておきます。
・2列目(B)の一番上に”銘柄名”と入力します。この列には、エントリーした銘柄名を入力していきます。
・3列目(C)には、”日付”と入力します。この列には、エントリーした日付を入力していきます。
・4列目(D)には、”日数”と入力します。この列には、エントリーからイグジットまでの保有日数を入力していきます。
・5列目(E)には、”L/S”と入力します。この列には、買い(L)か空売り(S)かをアルファベット1文字で入力します。後から多くのif文で参照するので、”L”か”S”を入力してください。
・6列目(F)には、”株数”と入力します。この列には、エントリーした株数を数値で入力します。収支計算で参照するので、数値だけ入力してください。
・7列目(G)には、”参入”と入力します。この列には、エントリーした価格(ばらけた場合は平均取得価格)を数値で入力します。収支計算で参照するので、数値だけ入力してください。
・8列目(H)には、”決済”と入力します。この列には、決済した価格(ばらけた場合は平均決済価格)を数値で入力します。収支計算で参照するので、数値だけ入力してください。

※なお、増し玉をするルールの場合は、必要に応じてExcelをカスタマイズしてください。

・ここまでで、最大順行幅以外のデータ入力用セルの設定が完了します。

・9列目(I)には、”結果”と入力します。ここはエントリー結果の数値(+3.02%や-1.20%など)を出力するようにします。つまり、参入価格を決済価格で割ればいいんですが、買いと空売りで場合分けして表示されるように、次のように入力します。
※=IF(E2=””,””,IF(E2=”L”,H2/G2-1,IF(E2=”S”,1-H2/G2)))
※見栄えをよくするために、”L/S”が未入力なら空白欄になるようにしています。これ以外の出力セルも同様です。
※つまり、買いだったらエントリー/決済の値を出力して、空売りだったらその逆を表示するということです。
※更に、2行目を右クリックして、セルの書式設定→表示設定→パーセンテージから小数点以下の表示桁数を2ケタまでにしておきます。
※2行目以降の行にも反映するために、セルの右下から十字線を表示させて下にずーっとコピーしておきます(この例では255まで。その他の出力セルの参照も全て255行までに統一してあります)。
※これ以降、Excelについて細かいことは説明しません。ググって調べてください。

・10列目(J)には、”手数料”と入力します。日数・建玉から手数料を出力するようにします。
=IF(E2=””,””,-ROUNDDOWN(F2*G2*0.023*D2/365,0)-172)買いと空売りで場合分けしてませんでした。正しくは下記。なお、下記の画像の手数料は修正前の値です。
※=IF(E2=””,””,IF(E2=”L”,-ROUNDDOWN(F2*G2*0.023*D2/365,0)-172,IF(E2=”S”,-ROUNDDOWN(F2*G2*0.011*D2/365,0)-172)))
※この例では、ライブスター証券の信用取引で計算しています。金利手数料(=日数*建玉価格*金利/365日)と往復手数料(=86*2)。なお、ライブスター証券の買い方金利は2.3%、貸株料は1.1%。

・11列目(K)には、”収支”と入力します。株数・エントリー価格・決済価格・手数料からそのトレードでの収支を出力するようにします。
※=IF(E2=””,””,IF(E2=”L”,(F2*H2-F2*G2)+J2,IF(E2=”S”,(F2*G2-F2*H2)+J2)))
※買いの場合は決済価格とエントリー価格との差額-手数料、空売りの場合はエントリー価格と決済価格との差額-手数料。

・放置しておいた1列目(A)について、利食いだったら”○”、損切りだったら”×”を出力するようにします。
※=IF(I2=””,””,IF(I2>0,”○”,”×”))

・ここまでで収支計算の一番基本的なデータは完備されるんですが、MFEについても記述しておきます。MFEのデータがあることで、利食いのシミュレーションをすることが出来ます。
※MFE(最大順行幅)とは、エントリーから損切り・トレイリングストップに掛かるまでに最も順行した値のことです。例えば、1000円で買いエントリーして、980円が損切りラインの場合、3日後に1050円まで上がったけど、6日目に980円で損切りになったとしたら、MFEは1050円になります。

・12列目(L)には”MFE”と入力します。ここにはそのトレードの最大順行幅を入力します。
・13列目(M)には”MFR”と入力します。MFRとは最大順行率のことです。最大順行幅をエントリー価格で割って求められます。
※=IF(E2=””,””,IF(L2=””,0,IF(E2=”L”,L2/G2-1,IF(E2=”S”,1-L2/G2))))
※書式設定でパーセンテージ表示の小数点以下2桁まで表示にしておきます。
※即LCになった場合はMFEは未入力となります。LCが-5.00%なのにMFE未入力な以下の例はちょっと不自然ですね……。

・続いて、その月の勝率と収支の推移について出力されるようにします。
※この部分はその月が終わったら、グラフとして出力するといいです。
※グラフを出力する場合は、範囲をドラッグして、挿入タブ→グラフから選択。

・14列目(N)には”勝率推移”と入力します。勝率の推移が出力されるようにします。
※=IF(E2=””,””,(COUNTIF($I$2:I2,”>0″)/(COUNTA($I$2:I2))))
※チャートは書式設定から縦の上限を1.0にしておくこと。

・15列目(O)には収支推移と入力します。収支の推移が出力されるようにします。
※=IF(K2=””,””,SUM($K$2:K2))

・ここまでで、基本的な部分の作成は完了です。他に必要なデータがあったら、その都度追加していきましょう。

・これだけでは、収支全体の傾向などがまだ分からないので、Excelの右の方に1画面ほどスクロールして、入力したデータから全体の統計が分かるようにしていきます。

・全体の統計で絶対必要なのは、トレード数、勝率、期待値、収支です。次の画像のような感じで入力します。

・一つずつ説明していきます。

・トレード数は、その収支のトレード数を出力します。
※=COUNTA(B2:B255)

・利益は、利益になったトレード数を出力します。
※=COUNTIF(I2:I255,”>0″)

・LCは、損切りになったトレード数を出力します。
※=COUNTIF(I2:I255,”<=0″)

・勝率は、その収支の勝率(利食い/トレード数)を出力します。
※=T3/S3
※書式設定で、パーセンテージ表示の小数点以下第2位まで表示するようにしておく。

・タネには、資金を入力します。
・月率は、その月のトレード収支(収支/タネ)を出力します。
※=S6/W3
※書式設定で、パーセンテージ表示の小数点以下第2位まで表示するようにしておく。

・下の段へ。
・収支は、その月の収支を出力します。
※=SUM(K2:K255)
・期待値は、その月の期待値(収支/トレード数)を出力します。
※=S6/S3

・下の段へ。
・利食い平均は、その月の利食いの平均(数値と率)を出力します。
※=AVERAGEIF(K2:K255,”>0″,K2:K255)
※=AVERAGEIF(I2:I255,”>0″,I2:I255)
・損切り平均は、その月の損切りの平均(数値と率)を出力します。
※=AVERAGEIF(K2:K255,”<=0″,K2:K255)
※=AVERAGEIF(I2:I255,”<=0″,I2:I255)
・利益・損失比率は、利食いと損切りの値の比率を表示します。
※=S9/ABS(T9)

~~

・以上で、収支計算に必要なデータは一通り揃いました。

・ただ折角MFEを入力したんで、利食いシミュレーションの方法も説明します。これは、やってみると革命が起こるかと思います。人間の脳の感覚では絶対に分からないことを、Excelが暴いてくれます。

・Excelを更に右にスクロールします。ここに、次の画像のような感じで、”2%”~”10%”と入力していきます。これはこの%で利食いしていたら?という意味です。

・次に、これらの下に、もしもこの値で利食いしていたら?というセルを作っていきます。
※=IF($M2=””,””,IF($M2>0.02,0.02,$I2))
※上記は2%利食いの場合。3%利食いは0.03、4%利食いは0.04……とする。
※これは離れているから分かりづらいが、一番左にある各銘柄のMFE及び結果に連動している。例えば、4.50%利食い(トレイリングストップ決済の場合含む)で7.30%まで順行していたら、2%利食いは2.00%、3%利食いは3.00%、4%利食いは4.00%、5%利食いは5.00%、6%利食いは6.00%、7%利食いは7.00%、8%利食いは4.50%、9%利食いは4.50%、10%利食いは4.50%となる。-2.00%損切りになったものの、4.50%まで順行していた場合は、2%利食いは2.00%、3%利食いは3.00%、4%利食いは4.00%、5%~10%利食いは-2.00%となる。

・そして、先程の全体統計の所に戻って、これらのシミュレーションをした結果はどうなるか?を示すセルを作っていきます。以下の画像(中央下段)のような感じになります。

・一つずつ説明していきます。

・合計(収支)には、その値で利食いした場合の収支が出力されます。
※=SUM(AB2:AB1000)

・期待値には、その値で利食いした場合の期待値が出力されます。
※=AVERAGE(AB2:AB255)

・勝率には、その値で利食いした場合の勝率が出力されます。
※=COUNTIFS(AB2:AB1000,”>0″)/$S$3

・ああ、あと比較するための収支平均を作っておくのを忘れてました。この下に作っておきます。
※=AVERAGE(I2:I255)

・さあ、どうなりました?何%で利食いしていたら、利益が最大化されたでしょうか?
※ただ、これはあくまでシミュレーション簡易版。ガチで調べる場合は、一つ一つのトレードについて「X%利食いだったらどうなったか?」をチャートを見ながら行う必要があります。なぜなら、スイングトレードの場合はギャップアップ・ギャップダウンがあるためで、3%利食いでも+5.25%利食いなどになっていたケースが出てくるため。結局、最終的には自分の手で統計を取ってみるしかないのです。

・あと、終始推移や勝率推移を応用して、「もしもX%で利食いしていたら、どういう推移になっていただろうか?」というチャートを作るのもいいですね。
※=IF(E2=””,””,SUM($AB$2:AB2))
※これはメンタル面で非常に大きな役に立ってきます。

 

・説明のためにここまで作ってきた収支計算用のテンプレートを一応置いておきますが(2012年8月 収支の付け方)、自分の手で作らないと何の意味もないですからね。自分の手でExcelをカスタマイズして、一つ一つこの統計にはどういう意味があるのか?を理解しておかないと、何の意味もありません。このテンプレートにただデータ入力して数値を見るだけでは、何の上達も起こらないことでしょう。何度も書きますが、本当にトレーダーになりたいんだったら、絶対に自分の手で一からExcelをカスタマイズしてください。ここまで説明してきたことは、参考にするに留めてください。

 

 

書評:「利食いと損切のテクニック」


Excelを使った収支の付け方について説明したんで、「投資苑」「投資苑2」より先に、この本をにレビューしておきたいと思います。

売買日記の書き方、Excelを使った収支記録の方法について、どのように記録すればいいのかが最も具体的に書いてあるトレード本です。

その他にも、トレードの基本的なことが網羅されていて、クイズ形式になっているので、理解もしやすいです。

ただ、あくまで、この本の著者の売買ルールで説明しているため、全てを真に受けるのではなく、「こういう概念があるんだなあ」とアイデアを拾っていくような感じで読んでいくのがいいと思います。