自分史を理解することによって、間違いなく自己肯定感は高くなります。
ただ、自己肯定感が高くなるからといって、もう一生何があろうと過去に懐疑的になったりしなくなるのかというと、それはないです。
自分史を書けば、何があろうと過去に後悔しなくなるとか、これは絶対にないです。自己肯定感が高いというのは、そういうことではないです。
何らかの逆境が立ち塞がったとして、一時的には過去に懐疑的になることはあります。逆境があるとどうしても、自分がやってきたことを過小評価して、自分がやらなかったことを過大評価してしまいます。「もしも、あのときこうしていれば理想に近付けたかもしれない……」と。
でも、自分史で自己肯定感の裏付けが出来ていると、その結論が異なるんです。
過去に懐疑的になって自分史を検証してみます。でもその結果は、何度やっても自分が歩んできた過去が理想に圧勝してしまうのです。何回やっても同じです。どんなに未来に絶望しても、過去を後悔しても、絶対に過去を否定じゃなくて肯定する方が圧勝してしまうのです。最初は過去を否定する方が勝ってることもあるけど、いつも最後には肯定する方が圧勝してしまう。
自分が歩んできたこの道で得てきたものに比べれば、この道で得られなかったものなど取るに足りないのだと。過去の全てが現在を全肯定してくれます。そして行き着く結論はただ一つ、”この道が好き”。
だから、自分史を書いて検証しているにも関わらず、逆境が立ち塞がると過去に懐疑的になってしまうのは、自分史の理解が足りないからではありません、自己肯定感が低いからでもありません。ここを勘違いしないでください。
自分史を理解してからも、過去に対してどんどん懐疑的になってください。”逆境が立ち塞がって過去に懐疑的になる→過去を検証してみる→やっぱりこの道が良かったと思う”、このプロセスを体験すればするほど、自己肯定感は強くなっていきます。そして、自分自身も自分の人生も更に好きになっていきます。
自己肯定感が高いというのは、何があろうと過去に後悔しない鋼の自己肯定感ではなく、柔軟性のあるカーボンナノチューブのような自己肯定感のことです。
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自分史の書き方についてはこちら。