2012年10月
※2012年10月当時の売買日記を読みながら作成(図も当時のものをそのまま転載)。
〇10月4日
・一時は+5%まで順行したDENAがトントンで決済。
※注:利食いが遅い。
〇10月9日
・東北電力が大幅下落で、+6.15%の含み益(下の画像の”-”は”+”の間違い)。
※上昇トレンド割れ後の空売りが損切りで、その再エントリー。
※注:売買日記を読むと、チャートを見ることに対して、続いてはいたが、モチベーションの低下を起こしていたりはした。ここまで特に書いてはいないが、この時期に限らず。売買日記を書いてからの楽しいご褒美という条件付けは大事。
〇10月12日
・DENAを空売りした。
※注:「三角持ち合いを下に抜けたため空売り」とのことだが、都合が良すぎる。このトレンドラインの引きかたはない。単に、ボラのでかいDENAに入りたいだけだろうと。エントリーするとしたら、上値抵抗線を抜けた所で買いで、空売りはちーとないなと。
※結果は-0.79%LC。
※なお、その後2回再エントリーして、いずれもLCとなった。
〇10月17日
・東北電力は結局、手数料負けとなった。
※注:利食いが遅い。+5%前後で利食いするチャンスはいくらでもあったのだが。
〇10月18日
・九州電力が上昇して、+5.63%の含み益に。
※3%以上の利益になったため、エントリーポイントにトレイリングストップ設定。
※注:エントリーに使ったトレンドラインは無理矢理であるが(上値抵抗線抜けの再エントリー)、ボラがあればいく。ボラのある銘柄に入ってるのはok。ただ、この利益目標ラインはなんだ、あり得んだろ……と思って調べたら「1日で+10%利食いライン」と。
〇10月19日
・九州電力+4.07%の上昇、含み益は+9.94%(画像は省略)。
※トレイリングストップは+5%確定ラインに。
〇10月22日
・九州電力、一時+10%以上の含み益になるも下落、含み益は+8.16%(画像は省略)。
※利益確定ラインを+10%ラインにした。
※注:遅い。余りにも遅すぎる。こういうときはその日の終値で利食いしちまった方がええ。
〇10月23日
・九州電力、-13.44%の暴落で、+5.04%決済。
※注:ほらだから、言わんこっちゃない…。
〇10月24日
・関西電力を空売り。
※上昇トレンドを割ったため空売り。
※結果は、翌日に+5.49%の上昇で、-1.37%LC。
※注:これは確かに、形だけ見れば、下値支持線割れ。だが、直近3日間の3陰線でトップからどんだけ下げてるか?直近トップで空売りしたトレーダーや反発待ちしているトレーダーが……。チャートの形は見れてるが……(しかし、これは経験で身に付けていくしかないのです。ただ、足組から他のトレーダーの気持ちを考えるという概念を知らないと、いつまで経っても…)。
〇10月30日
・カーバイドを買った。
※「上昇トレンドで、新高値を付けたので買い」。
※注:売り圧力パンパンや!下手に手を出すべきでない。ちなみに、新興市場では、こんな感じの動きをしてる銘柄に、資金管理・損切りの概念がないまま突撃していき、お亡くなりになられる方が常にいます。恐らく、右も左も分からないままマーケットに来て、値上がり率ランキングを見てしまい、チャートも見ないまま…(見たとしてもテクニカルの最低限の知識がないため…)。
※結果は翌日も+5.31%も安値でLCラインにかかり、-2.12%LC。
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・24トレード1利食い(九州電力のみ)の勝率4.16%。-6.87%。
※注:とにかく利食いが遅すぎる。利食いをちゃんとしてたら、ここまで酷いことにはなってない。
・それと、来月3月までに資金を作れそうな感じに。だが、問題は150万円で信用口座を開けるかどうかと、何よりトレードスキル。いくら資金が出来て、信用口座を開けても、利益を出せなければ意味がないのだ。そして、この頃から、「直近3ヶ月の平均成績が月率+10%以上になったら信用口座の申請をしよう!」と意識するようになっていった。
※注:この頃のスキルからして、その成績はアベノミクス相場でも来ない限り、達成できるはずがねえだろうが!……無知の強み。言っておくものです。引き寄せの法則的に言うと、意図しておくものです。どんなに無謀なことだろうと、口に出して言っておくものです、マジで。ただ、なぜか分からないけど、必ず達成出来るという確信のようなものがあったのです。
複利と資金管理
トレードスキルが身に付いて、運用出来るようになると、複利の力を享受出来るようになります。
※ただ、複利の力を享受出来るようになるまで、どんだけ長く険しい道を通ることになることか……。トレーダーじゃなくても、株やFXで財を作ることは出来ますが、たまたま持ってた株が数倍になったり、コツコツと積み立てた投資がたまたま上手くいったりするなど、複利の力を享受したというよりは、一発当てたことによって資産を作るケースか大半なんじゃないかと思います。年利平均+30%で転がしていくような感じで資産を作るのは、相当のスキルがないとまず無理です。一般人が複利について知ることで得られる最大の教訓は、借金はなるべくしない方がいい、リボ払いなどもってのほかだということでしょう。
複利の力がどんだけ凄いのかを見てみるために、200万円を年率+50%(税引き後+40%)で運用した場合、単利と複利でどの位の差が出るのかを実際に計算してみたいと思います。
〇単利年率+50%(税引き後+40%)
0年目 200万円
1年目 200万円*1.4=280万円
2年目 200万円*1.4=280万円(累計360万円)
3年目 200万円*1.4=280万円(累計440万円)
4年目 200万円*1.4=280万円(累計520万円)
5年目 200万円*1.4=280万円(累計600万円)
6年目 200万円*1.4=280万円(累計680万円)
7年目 200万円*1.4=280万円(累計760万円)
8年目 200万円*1.4=280万円(累計840万円)
9年目 200万円*1.4=280万円(累計920万円)
10年目 200万円*1.4=280万円(累計1000万円)
10年合計: +800万円(累計1000万円)
○複利年率+50%(税引き後+40%)
0年目 200万円
1年目 200万円*1.4=280万円
2年目 280万円*1.4=392万円
3年目 392万円*1.4=548万円
4年目 548万円*1.4=767万円
5年目 767万円*1.4=1073万円
6年目 1073万円*1.4=1502万円
7年目 1502万円*1.4=2102万円
8年目 2102万円*1.4=2942万円
9年目 2942万円*1.4=4118万円
10年目 4118万円*1.4=5765万円
10年合計: +5565万円
とまあ、これはあくまでシミュレーションではありますが、複利の力を味方に付ければ、こんなに凄い差になりますよと。すぐには実現出来ませんが、複利の力を味方に付ければ、こんなに凄い世界が待ってるんだというモチベーションにしましょう。
では、具体的にはどのような資金管理をすれば、複利の力を享受出来るようになるのかについて説明しておきます。
実は、前回説明した、1ユニットの資金管理の中に既に織り込まれております。
・1ユニット=総資金×α
※α:25%、33%、50%、75%などの定数
1ユニットに投じる資金量を総資金の一定割合とすることで、1ユニットは総資金を変数とする1次関数となります。
ただ、ここで問題があります。それは、この1ユニットの資金量はどのタイミングで更新するのかということです。
※プログラミング的に言うと、どのタイミングで変数を更新するかということ。
1日毎に更新するのか、1週間毎に更新するのか、1ヶ月毎に更新するのか、1年毎に更新するのか……。これも資金管理のルールに絶対に入れておいてください。
例えば、1ヶ月毎の更新の場合は、その月の中で資金が増えようが減ろうが、その1ヶ月はずっと同じ1ユニットの資金でトレードし続けるわけです。そして、その月が終わったら、変動した総資金に応じて1ユニットの資金を更新します。
更新する時間軸が早ければ早いほど、複利の恩恵をより受けれる一方で、利食いが続いて資金が大きく増えた後にドローダウンが来ると、被害が大きくなってしまいます。つまり、更新する時間軸が早ければ早いほど良いというわけではなく、リスクとリターンのトレードオフとなります。
なお、総資金の増減に応じて投じる資金量を変更しない場合は、+10%の後に-10%が来ても、0.1-0.1=0%になります。具体的に言うと、1000万円の資金で、+10%の後に-10%となると、100万円-100万円=0円となります。
一方、複利対応の資金管理にする場合(総資金の増減に応じて資金量を変更する場合)、+10%の後に-10%が来たら、1.1*0.9=0.99になります(つまり、-1%)。具体的には1ユニット:1000万円の場合、+10%で1ユニット:1100万円になってから-10%のドローダウンになったら、100万円-110万円=-10万円となります。
※これは乗算の性質上、逆でも同じです。0.9*1.1=0.99。1000万円の場合、-10%のドローダウンになって1ユニット:900万円になってから+10%の利食いとなったら、-100万円+90万円=-10万円。
自分の売買ルールは、利食いが続く場合は最大でもどの位まで順行して、ドローダウンが来たらどの位まで逆行するのか?これは統計を取って経験を積むことでしか分かりません(完璧には絶対に分からない。大体この位か?という所までしか分からない。なぜなら、同じ相場状況というのは二度と来ないため)。
スイングトレードの場合は、最低でも1ヶ月以上の更新間隔を取ることを推奨します。で、余りにも利食いが続いていたら翌月は据え置くなどして、とにかく統計を取っていくしかないです。
※複利計算をする場合は、スマホアプリ:Calculator++が滅茶苦茶便利です。
書評:「経済性工学の基礎」
この本はトレードとは全く関係のない本なんで、読む必要はありません。ただ、間違いなく私を作ってくれた本なんで、恩を兼ねて紹介しておきます。私が大学3年生のときに、この本を使ってゼミで輪講していたんですが、プログラミングも大学数学も全くチンプンカンプンだった私にとって、この本の演習問題を解いてる時間はオアシスのような時間でした。この本と卒論のお陰で、「勉強っておもしれえな」と思ってなかったら、トレーダーを目指すこともなかったことでしょう。
それで、この本では、演習問題(解答は付いてない)を通して合理的意思決定を学ぶことが出来ます。トレードに関係することで言えば、複利計算はもちろんのこと、サンクコストの概念が学べたのが滅茶苦茶良かったなと思います。
※ちなみに、サンクコストについては「タートル流投資の魔術」第二章にも書かれています。サンクコストを学ぶためにわざわざこの本を買って勉強する必要はないです。タートル流があれば十分です。
と言うことで、サンクコスト(埋没費用)の話をします。これは、なぜ損切りしないことを正当化してしまうのかという話にも繋がってきます。
で、サンクコスト効果というのは、意思決定の際に、既に使ってしまった費用について考えてしまい、合理的な意思決定が出来なくなることです。合理的に考えると、既に使ってしまった費用(サンクコスト)について考える必要はなく、キャッシュフローの観点からのみ意思決定すべきなんですが、バイアスが掛かって、既に使ってしまった費用を含めて考えてしまうことがあります。
例えば、パナソニックを買ったんだけど、含み損が-5%になってしまったとします。この場合、ここで保有しようが損切りしようが、-5%の含み損は変わりません(-5%はサンクコスト)。保有すればトントンまで戻るかもしれないけど、この日あるニュースが発表されて、ソニーを買えば+10%位まで上昇しそうだなと思ったとします(実際そんなことは分からないわけで、あくまで説明のための仮定の話です)。つまり、含み損が-5%になってるパナソニックを保有して+0%になったら売るか、パナソニックを損切りしてソニーを買って+10%になったら売るか。キャッシュフローの観点で見ると、前者は+5%、後者は+10%だから、後者の方が合理的です。なんだけど、含み損にサンクコスト効果が働いて、損切りという合理的な意思決定が出来なくなってしまう。
※現実的に起こってるであろうことは、損切り出来なくて、-5%の含み損が-15%、-25%……と拡大していって、塩漬けにしてしまうということですかね。そして、その間にエントリー出来た、利益になったトレードを逸してしまうと。
それでは、なぜ人はサンクコストに惑わされてしまうのか?
経済学者の池田信夫さんが書いたこの記事によれば、どうやら人間がサンクコストを重視してしまう性質は、人間が生き残る過程で身に付けてきた性質のようです。
人間の祖先達は過去何百万年と戦争をし続けてきて、その過程で、サンクコストを無視して合理的意思決定をし続けるならず者達で構成された組織は、他の組織との戦争に勝てずに集団淘汰されてしまったと。
例えば、ある集落の中で、家を作るのに1年掛かったとして、巨大台風が来て、自分の家だけ全壊してしまったという状況を考えてみます。この場合、合理的に考えたら、その集落の中にある他の家を略奪して奪えばいいわけです。自分でまた家を作るには1年掛かるけど、略奪すればすぐに家をゲット出来るわけで。なんだけど、そういう組織はまとまりがなくて戦争に勝てなかったから、集団淘汰されてしまった。
原始人「アーウー!(翻訳:「この家を作るのには1年掛かったんだから、何としてでも直さなければいかん!」)」と、サンクコストを重視する非合理的な者達で構成された組織では、集落の中で略奪が起こらないから、個人としては非合理的だけど、戦争ではそのような非合理的な意思決定をする集団が強くて、生き残ったと。で、今の人類は、そのような非合理的な意思決定をして戦争に勝ち抜いてきた者達の子孫だから、サンクコストを重視してしまう性質が残っているわけですね。
つまり、損切りしないのを正当化してしまうというのは、本能に基づくものなんですね。損切りを徹底的に守るというのはサンクコストに惑わされない合理的意思決定のスキルなんであって、敢えて鍛える必要があるのです。








