2020年3月 トレード歴97ヶ月(コロナショックで思ったこと)


2020年3月

※2020年3月当時の売買日記を読みながら作成(図も当時のものをそのまま転載)。

・非常に重要な内容となります。再びリーマンショックやコロナショッククラスの暴落相場となったときには役に立つと思います。

・なお、この月は異常事態だったため、ブッコミ買い以外のルールは停止しました。

○3月2日
・日経平均大暴落により、大きく下げていたJFEHDとパーソルホールディングスを逆張り買い。

○3月3日
・前場は反発するも、後場にJFEHDとパーソルホールディングスはロスカット。

・JFEとパーソルに再エントリー。特に大きく下げている候補銘柄は15銘柄。

○3月4日
・寄り付きでJFEとパーソルが損切り。まだ売られ過ぎに変わらず、売られ過ぎの候補銘柄は16銘柄。

○3月5日
・反発するも、「下げ幅に対して戻りが弱過ぎる。今までの暴落にない展開」。候補銘柄は14。日本製鉄、JFE、マツダ。

○3月6日
・「今までにない展開。これは一旦戻っても、コロナウイルスが収まらなければ4月前後に暴落第二波が来ると思う。ただ、現状では売られ過ぎに変わりなし」。

・逆張り買いが全滅。候補銘柄は20銘柄に増える。下落率上位はJFEHD、日本製鉄、日産自動車、マツダ、良品計画、第一生命。

○3月9日
・逆張り買い全滅。候補銘柄は29銘柄に増える。候補銘柄の下落率上位はJFE、日本製鉄、日産自動車、ルネサス、マツダ。

・「これはデータがないんだから、何もしないのが正解だわな」「少なくとも、自分は未知の暴落相場で取れるようなレベルのトレーダーではない。これからもトレーダーでいたいなら、入るべきではない。いつか起こる大反発をスルーすることにもなるが仕方ない」。
※英断です。2013年5~6月や2015年6~7月など、未体験の暴落相場でパニックとなり火傷した体験が生かされたと言えるでしょう。

※具体的に、今までの暴落相場(2014年1~2月、2015年8月、2016年1~2月、2018年10・12月)と何が違ったのかというと、今までの暴落相場ではブッコミサインが出てから少なくとも再エントリー2回目以内に反発していたのです。その反発が今回の暴落相場では出ないどころか、ブッコミサインの銘柄が増えていくという今までにない展開となりました。つまり、過去の暴落相場の経験と統計によって、私は2020年3月の被害を最小限に食い止めることができました。もしもここで止めなければ、あと2週間近くロスカットラッシュになっていたことになります。

・反発が起こって、ブッコミサインが0銘柄になるまで待つことに。

・3月9日の日経平均は19698.76円。その後も下げ続けていった。何もしないが、データを取るだけでも大変な作業量に。

○3月23日
・ようやく反発。ブッコミ銘柄の多くも反発し、逆張りサインはルネサス(-57.85%)、良品計画(-46.68%)、大成建設(-37.89%)、日電産(-31.26%)の4銘柄のみに。
→これは入るべきでした。統計から出遅れ株だったことが明らかであり、非常にもったいないことをしました。初めての体験だったもので……。

○3月24日
・良品計画+12.46%、ルネサス+13.48%、大成建設+3.08%、日電産+0.19%。
→もったいねえ!!
→まだ日本電産はチャンスありだったわけですがスルー!もったいねえ!

○3月25日
・日本電産も一時+10%まで行った。ルネサスは一昨日から最大+27.85%、良品計画は一昨日から最大+25.61%。「やはり下落が深かった分、こういうときは大反発になるんだな」。

◇コロナショックを受けて大暴落時のルールが改定された。
・ブッコミ時の再エントリーは多くて3回まで。
・反発が始まってから絞り込まれる出遅れ株は有効。

※コロナショックのときに逆張り買いをするために使ったExcelファイルを参考までに置いておきます:2020年3月(1)。10年後くらいにまたあるであろうリーマンショックやコロナショッククラスの暴落相場では、出遅れ株をしっかりと取りましょう!

 


コロナショックで思ったこと

私はかつて、リーマンショックのチャートを見たときに、「これは順張りで空売りしてたら滅茶苦茶取れてたじゃん!」と思っていました。

ところが、多くの相場師の人達は、「リーマンショックのときは買っても売っても駄目だった」と言っていました。

2020年3月、ようやくその言葉の意味を理解するに至りました。

3月上旬のコロナショック後半は、キャッシュポジションでいる以外にありませんでした。

後からチャートを見ても何も分からないし、何も学べません。リアルタイムで体験しないことには、何も学ぶことはできません。

私は幸運にも、コロナショックでは逆張りでちょっと喰らっただけでした。

ただ私も、2013年5月23日の暴落や、2015年6月末のギリシャショックでは狼狽えました。

「これはどうすればいいんだ?ルール通りでいいのか?」とパニックになり、分からないことをやって火傷する(ルールにないことをやる、ルールを無視してしまう)。

スキルも経験もない以上、キャッシュポジションで淡々とデータだけ取っておくのがベターです。

しかし、人間はどこかで自分を凄い奴だと思い込んでいる面があるため、このようなことはできません。「もしかしたら、利益を取れるチャンスだ!利益を逃してはいけない!」と思い込んでしまう。そして、火傷する。当然のことです。

ただ、トレードはこのようなプロセスでしか上達することはできません。

トレードでは、損失を出さずに格好よく上達していく道などありません。火傷しつつも学んで上達していくしかない。トレードはそういうゲームです。

私もゲーマーとして数々のゲームをやってきましたが、トレードほどの死にゲーは他にありません(ゲームオーバーにならないために、資金管理とロスカットが必要になります)。