2013年8月 トレード歴18ヶ月(インサイダー取引について、「まぐれ」)


2013年8月

※2013年8月当時の売買日記を読みながら作成(図も当時のものをそのまま転載)。

○8月2日
・シャープの空売り、決算で黒字転換を発表したことにより、寄り付きで-5.10%LC。

※注:人間は痛みからしか学習出来ない。テクニカル的にも、ここは……。レンジ割れのつもりなのだが、支持ラインが見えてるわけで。
※これ以後、エントリーする銘柄の決算発表時期について調べることになった。なお、決算の日時の調べ方は、Yahoo!ファイナンスの株式→決算スケジュール→銘柄コード入力でok。

 

・Dガレージは、一時+5.01%まで上昇するも、-0.45%TS(3%到達時点でTSをブレイクイーブンに設定して、4ティックずれて掛かった)。

※注:惜しい。銘柄選び、エントリー悪くない。

・東証一部以外の銘柄って、本当にエントリーすべきなのだろうか?ということで、これ以後東証一部以外の銘柄にはエントリーしないようになった。また、エントリーも終値で統一するように。
※注:これは、イメージによる非合理的な決定だった。ちゃんと統計を取って、MFEを見ていれば、東証一部銘柄よりも順行してることが分かるんだが……。

 

○8月13日
・ソフトバンク-3.00%LC、ケネディクス-3.38%LC。

※注:終値エントリーで統一したのは良い。しかし、レンジ割れ/レンジ抜けの定義を統一するのはまだまだ先のことになる。LCにはなったが、Dガレージこそがナイスエントリーだった。

 

○8月23日
・日経平均大幅反発で、空売り銘柄が軒並み大幅LCとなった。アイフル-3.07%、東電手数料負け、JFEHD-2.32%、マツダ-2.82%、関西電力-2.02%LC(アイフル・東電以外の画像は省略)。

※東電はあと1ティック耐えてれば、その後利益目標ラインまで達した(つまり、ジャスト高値でTSに掛かった)という不運も重なった。
※注:不運もあったかもしれないが、エントリーが良くない。東電はボラの賜物。

・こうして、4~5月の利益をほとんどを吹き飛ばした(原資はかろうじて保つ)。気分も良くなかったため、8月終わりの1週間は全て休養とした。

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・8月の収支は勝率0%の月率-8.71%。

・なお、トレードではあんまり良い気分ではなかったが、プライベートは絶好調で、2013年夏もまた最高の夏となった。
※注:日常生活や趣味が楽しいということは、モチベーションを保つためのこれ以上ない栄養剤となります。特に私の場合は、カネが掛からない趣味が山ほどあり、ネット上から何でも落とせる検索・ダウンロードのスキルがあることがどれだけでかかったか……。もしも、人生でやりたいこと・楽しいことがなかったら、絶対に続かなかったことでしょう。人生は今以上に良くならない。

 


インサイダー取引について

マーケットをよく知らない人がしている誤解の一つとして、インサイダー取引に対する誤解があると思います。インサイダー情報が手に入れば、誰でも簡単に利益を出せるものだと勘違いしていることが多いです。

でも、少なくとも私の場合は、インサイダー取引で利益を出すのは非常に難しいだろうなと思います。もし私にインサイダー情報が舞い込んできても、その情報をもとにトレードするのは恐くて出来ないです(捕まるリスクが完全に0だとしても)。

赤字決算予想が黒字に転換しそうだというような、明らかにカネになるようなニュースは数年に一回あるかどうかです。つまり、インサイダー情報の大半ってどうでもいいような情報ばっかりだと思うんですよね。株価を見てると分かりますが、ニュースで動くことってほとんどないです(あのニュースで動いたと後付けで説明されてることは山のようにありますが)。

だから、仮にインサイダー情報を貰ったとしても、マーケットに知られる前にその情報を手に入れたとしても、それでトータルで利益を出せる気が全くしないんですよね。

と言うか、そのインサイダー情報からした自分自身の判断が、マーケットの判断と一致しているという自信はどこから来るのだろうか?

例えば、あるインサイダー情報を手に入れたとして、上がると判断したとしましょう。でも、マーケットがそう判断するかどうかは分からないのです。コンセンサスより良い決算内容だったのに暴落するときも、コンセンサスより悪い決算内容だったのに暴騰するときもあります。

これは決算期に、引け後に発表される決算内容から翌日の株価が上がるのか下がるのかを50社程度予想してみて、その勝率を取ってみれば分かると思います。これは「もしも自分がインサイダー情報を手に入れていたら……」というシミュレーションです。これは今、即席で考えたシミュレーションなので私はやったことないですけど、勝率100%にはならないはずです。

インサイダー情報を手に入れたとしても、マーケットがどう判断するのかまでは分からない。インサイダー情報から企業の秘密情報は先に分かるかもしれないけど、その情報に対してマーケットがどう反応するのかは誰にも分からない。

だから、インサイダー情報を手に入れられる立場にありながらも、マーケットから退場していった人って少なくないんじゃないかと思うんですよね。高確率でカネになるであろうインサイダー情報にしても、ストップ高になると判断して大量に買い玉を仕込んでおいたのに、マーケットは失望してストップ安になったら、その1回のミスで全部終わりです。

と言うことで、インサイダー取引って、ほとんど旨味がないんじゃないかと思います。インサイダー取引から利益を得るにしても、予めどこで売るのか、どういう資金管理をするのかを徹底していないと、結局は利益を得ることは出来ないだろうなと。結局、トレードで利益を出すために必要なことと同じです。

つまり、「株で利益を出せないのは、インサイダー情報が手に入らないからだ!」と憤っている群衆は、仮にインサイダー情報を手に入れたとしても利益を出せるようにはならないわけですね。

 

 

書評:「まぐれ」

まぐれナシーム・ニコラス・タレブ

この本はトレーダーが書いた確率についての本です。人間の脳は確率を理解出来るようには出来ていないということが、繰り返し繰り返し説明されています。

マーケットでは、スキルがなくても運だけで稼ぐことが出来ます。しかし、スキルがなければ勝ち続けることは絶対に出来ません。勝ち続けるためには、トレードを確率ゲームだと認識して、確率統計思考を身に付ける必要があります。

確率統計思考はそう簡単に身に付くものではないですが、確率統計についての理解を深めるためにも、「たまたま」とともに読んでおくことを推奨します。トレーダーが書いた本なので、事例もマーケットに関するものが多く、読み物としても面白いです。

あと、この本では生存バイアスについても書かれているので、生存バイアスの話をしておきます。

アベノミクス相場のように、マーケットでは運だけで素人が大勝ちしてしまうときがあります。

このとき、群衆の間では何が起きているのか?なぜ素人がマーケットに大挙するのか?

まず、上昇相場になる前にたまたま株やFXをやっていた人が、たまたま大儲けしてしまいます。

しかし、株やFXで何百万何千万と儲けたら、会社の同僚や友達にどうしても言いたくなってしまいます。人間関係が壊れるリスクがあるわけで、カネの話は隠しておかないと駄目だと思ってはいても、どうしても言いたくなってしまいます。それが人間というものです。

そして遂に、会社の同僚や友達に、「アベノミクスで何千万儲けた!」と言ってしまいます。これで本人は満足ですね。めでたしめでたし。

……これ、聞かされた方は心中穏やかではないのです。

たとえ、株もFXも一生やらないと決めていたとしても、自分の周りで株やFXで儲けた人が徐々に増えてきて、ニュースでも「サラリーマンが何千万円儲けた」的な記事が出てきていたら、どういう感情になるか?

「自分だけ置いてかれてしまうんじゃないか!?」と、高まる不安・焦り……。そして、遂に耐えきれなくなり……。最悪の場合、2013年5月22日に買ってしまうわけですね。

アベノミクス相場のような狂乱相場では、この現象が日本中で起きてるわけです。これが買い圧力となって、どんどん相場を押し上げていきます。なんと素晴らしき同調圧力。その威力は、証券会社の営業トークとは比べものにならない。

でも、マーケットにはこの性質があるからこそ、何度も何度もチャンスが訪れるのです。

マーケットには運良く儲けた素人の存在は絶対に必要です。プロじゃ駄目なんです。素人じゃないと絶対駄目。もしも、マーケットがプロしか稼げない場だったら、誰も見向きしなくなり、とっくに衰退しています。運よく大金を儲ける素人が出現するからこそ、マーケットには何度も何度もチャンスが訪れるのです。

高確率で養分になるため、スキルのない素人は株やFXは一生やらない方がいいです。しかし、低確率ながらも大儲けする素人が必ず出現します。そして、この人達は、マーケットにとっては究極の広告塔になってくれるのです。

だから、偶然にもマーケットで大儲けした人達には「おめでとう!」と言いたい。ついでに、マーケットに対する感謝の気持ちを形にするためにも、マーケットの素晴らしさを更に多くの人に伝えてもらえませんかね?