2013年6月
※2013年6月当時の売買日記を読みながら作成(図も当時のものをそのまま転載)。
〇6月4日
・野村HD+3.42%。
※注:利食いが遅い。一時は+10.90%まで行っていた。
・MDNT-2.74%LC。
※注:一時は+9%まで行っていた。勿体ない。あと、これは余談ですが、この銘柄、読み方はもちろん「マダンテ」ですよね?
※注:更に追記しておくと、この時期に新興銘柄の終値エントリーでことごとく大幅LCになったことで、無意識的なトラウマが生じたと思われる。そのため、「新興銘柄は終値でエントリーすべきではない」という強固な信念が無意識の内に形成されてしまった。これは不合理的なトラウマ。例えば、ルールを破ったことでの痛手は、「ルールは破るべきではない」という合理的なトラウマ(信念)として機能する。しかし、合理的な行動をとった場合にもトラウマ(信念)が出来ることがある。スキルがなかったことで(この時点では飛び付きエントリーしてしまうこと、利食いスキルの欠如)、このような勘違いによる不合理的なトラウマ(信念)が形成されてしまう場合がある。更に詳しくは「ゾーン」を参照してください。
・野村の空売りに、MDNTの買いに、両方でナイス銘柄選びであったのだが、利食いのスキルがないために……。
〇6月7日
・ケネディクス-2.20%LC。
※注:一時+7.03%まで順行したのだが……。勿体ない。アベノミクス相場のMFEの感覚が抜けきらないためだろうなあ。あと、これは、三角持ち合い割れでのエントリーで、順張りの感覚で入っている。しかしこれは、逆張り。単なる言葉遊びにしかならないため、順張り・逆張りの定義なんてものはどうだっていいんですが。順張りというのは抵抗ラインがないチャートの右上や右下で入ってどこまでも利益を積んでいくもの、逆張りというのは抵抗ラインが見えており一時的な逆行を取るものとすると。これは抵抗ラインが見えており、左下の安値まではどう考えても落ちないわけです。つまり、逆張りです。順張りの場合はトレイリングストップで思考停止しながら持ってるのが通用したけど、逆張りの場合は利益確定ラインを設定しないとこういうことになるわけです。こういうサインしかないため、こういうエントリーばっかりです。エントリー自体は問題ないんだけど、アベノミクス相場の時の順張りと同じ感覚で入ってる(保有してる)のが問題。
・ドワンゴ+11.30%決済。
※注:素晴らしい。ナイストレード。これこそが、この時の相場で最もベターなトレード。ちなみに、利食いした理由は、1日で+10%以上の利益となり、徐々に目減りしていったことで10%以上確保しなければいかん!と恐くなったため。
○6月10日
・日経平均暴騰で、マツダ-6.17%LC、JFEHD-4.40%LCとなった。
※注:これは痛いですな。でも、これ自体はそこまで悪いエントリーではない(順張り意識でやってるのが問題)。何が問題だったかというと、日経平均がトップから3000円前後落ちていて、それが売られ過ぎであるという意識がなかったこと。ただ、このときは全く気を留めておらず、「日経平均が微妙なラインにあるとき(三角持ち合い抜け直前など)にアメリカ雇用統計などの重要イベントが控えていたら、様子見すること」という教訓に。「日経平均が3000円前後落ちてたらそろそろ大反発がくるかも」ってことは、後に日経平均大暴落時の逆張りシステムを検証していたら気付いた。順張りシステムだけだと、気付きにくい。ここは買い。それも、絶好の買い時だった。
※注:この後は、買いでLCラッシュとなった。踏んだり蹴ったり。
○6月19日
・関西電力+6.21%決済。
※エントリー理由は、上値抵抗線抜けの再エントリー。
※注:これはナイス。そして、これはまさに逆張り(順張りのつもりで入ってるが)。直近安値からも既に+30%前後上げており、直近高値を超えていく可能性は相当低いと思われる(直近高値を超えていくということは、ボトム圏で買ったトレーダーの利食い売りを吸収し、直近高値圏で買って損切りスルーしてしまったトレーダーの売りを吸収するほどの買いが入る必要がある)。だから、アベノミクス相場で通用したトレイリングストップ保有はまず通用しない。早めに利食いしたのはナイス。
・苦し紛れにデイトレもどきをしようとするも、出来るはずもなくすぐに撤退した。
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・勝率14.58%の、月率-9%となった。これはちょっと……ということで、7月はシミュレーションで行くことになった。
※注:(Excelで検証してなかったため)トータルマイナスになったのは地合いが悪かったからだと思っていたが、もしも全部3%で利食いしてたら、月率+6%以上になっていたという衝撃的な事実を知るのは、これから2年後となる。そう、この地合いでも、ボラのある銘柄に入って損小利大をやってれば、全然余裕で利益が出せたのである。実際、銘柄選び・エントリーは悪くない。
孤独とトレーダー
個人トレーダーは、孤独であると言われます。
ただ、個人的な意見を言わせてもらうと、それの一体何が問題なんだろうか?
私にとってトレーダーが魅力的だったのは、自分の世界に持ち込んで出来る仕事だからというのがあります。
トレーダーは全て自分で決断し、改善点も全て自分で見つけ出し、資金管理なども自分で律する必要があります。トレーダーの割合を考えると、相談相手も基本いません。モチベーションも夢も希望も目標も、その全てを自分で問題設定して、問題解決する必要があります。
そう考えてみると、孤独耐性がなく、一人の時間を楽しめない人にとっては、この道は地獄かもしれないですね。
一人の時間や自分の世界を楽しめることは、なぜか社会的にはあまり良しとはされてませんが、人生を楽しむうえで役に立つスキルの一つです。
他人と会話するように自分と会話することを、一人ブレーンストーミングと言います。ちなみに、創作活動をしている人間にとっては、この習慣は絶対に必要です。
そしてこれは、自分の内面との戦いであるトレーダーにとっても、役に立つスキルです。
特に、その日のトレードの復習をするときに非常に役に立ちます。
そのやり方の一例としては、今日のとあるトレードや銘柄やエントリーなどについて、「あれはどうだったよ?」と自分に対して話し掛けます。「こうこうだったな」と返答します。このように自分で1人2役以上の会話をすることによって、新たな疑問点なども生まれていき、復習効果は絶大なものとなっていくわけです。
このような自分との会話(独り言)を楽しんで行うことは一種のスキルなんですね。スキルだから身に付けることが出来るわけです。
よく、孤独耐性というと、孤独に耐えられる力と勘違いされてると思うんですが、そうじゃなくて、一人でも楽しめるスキルを持ってるかどうかなのです。
書評:「トレーダーの精神分析」
・「
性格の話をしたということで、この本を紹介します。トレーダーがプロのレベルに至るまでの学習について書かれた本です。
この本は「ゾーン」や「タートル流」などと比べると、ややマイナーな印象がありますが、絶対に読まなければいけないトレード本です。
どのような分野であれ、プロになるためには相当の訓練が必要です。しかし、トレーダーになるために訓練が必要だとはあまり認知されていません。
ただ、訓練は楽しくなければ続きません。そのため、自分の性格やライフスタイルに合った、自分の強みを最大限に活かせるトレードスタイルにおいて訓練を継続していくことが重要です。
私の場合、ゲームや自分史などで培ってきた特性が、まさにそのままトレードに生かされてきたと思います。
記録を取りながら改善していくというのは、ポケモン・パワポケでは当たり前の習慣だったし、一人の時間を楽しめるという性格は継続的に学習していくのに役に立ちました。
※これらの特性がトレーダーになるために絶対必要だということではありません。自分の強みを活かせるかどうかということです。ただ、どのような場合においても、記録を取って意図的な学習に生かすことと、それを長期間継続することは絶対に必要となります。逆に言えば、記録を取って継続することが楽しいトレードスタイルこそが、自分の強みを活かせる分野であるとも言えるんじゃないでしょうか?