小学校高学年の頃に、ポケモンカードに嵌っていたことがある。中学生になったら、周りがどんどん離れていったため、私も光るポケモンが出てきた所でフェードアウトしてしまったが……。
それで数年前、暇だったんで、その当時に買ったこの本を引っ張り出してきて、色々と考察してみた。
大人になってから考察してすぐに思ったことは、ポケモンカードのルールで最も重要な制約条件は”1ターンにエネルギーカードが1枚しか付けられない”ということだ。この制約があるため、場に何枚のエネルギーカードが残っているかが重要になる。バトル場にいるポケモンが常に技を使い続けて、その間に次の戦力をベンチで育てる。そうやって回転させていくことが重要だ。効率良く回転させるため、もしくは相手の回転を邪魔するためにトレーナーカードを使う。
そして、モンスターカードについては、”ダメージ効率=期待値/必要エネルギー”の値が高いカードが強いということになる。ちなみに、ほとんどの最終進化系の技はダメージ効率=15となっている。
その中でも群を抜いているモンスターカードがある。具体的には、1ターンにエネルギーカード1枚の縛りを無視できる「カメックス(あまごい)」はやはり強い。カードでも雨パは最強だった。あと、ダメージ効率の点から「プクリン(ともだちのわ)」もやばい(ぶっちゃけ、プクリンと優秀な無進化たねポケモンさえ入れとけば他の1進化いらねえ……)。まあ、この2枚は、何も知らなかった小学生時代にも感覚的に強いと分かってたが。ちなみに、私はどちらも1枚も持ってなかった。
逆に、「ファイヤー(化石の秘密)」とか「タケシのサイドン」、クソよええ!!!ゲッツしたとき滅茶苦茶歓喜していた当時の私がこれを知ったら非常に悲しむことだろう。一方、当時は見向きもしてなかった、「プテラ(げんしのちから)」つええ……。
だから何が言いたいかと言うと、小学生時代に期待値とかダメージ効率とか知らなくて良かったと思う。間違いなく、エンタメ性を破壊していた。
と言うか、期待値を理解してる小学生とかなんか嫌だ……。ゲームで言うと、小学生がミュウツーやレックウザでなくて、キノガッサやラッキー使ってたら嫌だろうに……。胞子→身代わり→ローキックを繰り返すだけの作業からポケモンを好きになれる人がいたら、ある意味で尊敬してしまう。
どんなことだろうと、まずは好きになることから始めないと、長続きはしないと思う。好き・楽しいという体験に裏付けされてないと、勝利至上主義的な領域も楽しめない。
まあとにかく、知らない方がいいことというのがある。ゲームに限らず、エンタメ性というのはトレードオフの側面を持っている。
ゲームのポケモンの場合も、下手に確率的思考について知らない方が楽しめる部分がある。知ってしまったら最後、もう勝利至上主義からは戻れない。例えば、100戦やって勝率66%だったとしたら、もう大数の法則的にこの勝率に収束するパーティなんだなと理解して終わり。一戦一戦の勝ち負けに対して何の感情も生じなくなる。サイコロ振りと同じになる。エンタメ性の軸足が、サイコロ振りからサイコロ作りに移ってしまうのだ。
ただ、今はネット環境が整ってるわけで、ヤフオクや中古屋を駆使して、強いカードを集めるというのも滅茶苦茶面白そうだ。小学生時代に、今のネット環境を駆使して遊べたら面白いだろうなあ。