トレードとポケモン


トレードは心理学と確率のゲームと言われます。

で、確率についてなんですが、トレードに必要なのは確率的思考なんですね。それで、私は理工系の大学を出ているんですが、学校では学問としての確率については学べるかもしれないが、確率的思考については何一つ学べない。学校で学べる確率はトレードには全く役に立たないと言っていい。

しかし、私の人生の中で、確率的思考を理解するのに滅茶苦茶役に立ったものがあった。それは、ガチ環境でのポケモンバトル(Wifiタワーが滅茶苦茶好きだったんだが……XYで……)。

よく、バトルタワーで技が外れると「タワークオリティ」などと言われることがあります。それこそが確率なのです。世間一般で「タワークオリティ」と言われる現象こそが、確率の正体なのです。でも、人間の脳は確率を理解できないようになっているから、肝心な場面で「ストーンエッジ」や「だいもんじ」が外れると、「タワークオリティ」と言われてしまう。

「つのドリル」(命中率30%)が3回連続で当たることもあれば、「どくどく」(命中率90%)が3回連続で外れることもある。しかし何百回とやっていれば、命中率の値に収束する(大数の法則)。だから、期待値(威力×命中率)が高い技を選ぶということは、その時点で統計的な優位性がある(役割により例外あり)。肝心な場面で1回や2回外れただけで、「ストーンエッジ」(期待値80.0)を「いわなだれ」(期待値67.5)にしたり、「だいもんじ」(期待値102)を「かえんほうしゃ」(期待値95)にするのは改悪にしかならない(データは第五世代)。

人間は実際の確率を全く理解してないのです。ギャンブラーのように、日常的にサイコロを振ってる人種ならともかく、99.9%の人間が感じる体感確率と実際の確率は、大きく乖離している。これは、ポケモンでもトレードでも、実際に統計を取ってると嫌というほど分かります。逆に言うと、これは自分の手で統計を取ってみないと分からないと思う。人間の体感確率ほど信用してはいけない統計はないと断言してもいい。人間の脳は、実際の確率について余りにも無知過ぎる。

まず、体感確率(各人の確率の定義)というのが、人によって皆バラバラなのです。確率30%とは言うけども、人によってその定義がバラバラなのです。しかもそれに加えて、皆バラバラの体感確率と実際の確率も大きく乖離している。自分にとっての体感確率50%は、実際の確率では65%かもしれない。一方で、相手にとっての体感確率50%というのは、実際の確率では40%かもしれない。だから、野球の解説を聞いてるときも、確率の数字が出てきたらニュアンスだけ受け取るのがいいです。プロ野球選手であっても、体感確率と実際の確率は間違いなく乖離している(ただ、体感確率のブレは少ないと思う)。