統計の取り方


今日は、(2)統計の取り方について。

ただ、これは売買ルールやテクニカル分析についてある程度のスキルが身に付いてきてからでないとむしろ逆効果になる可能性もあるので、初めの内はとにかく売買日記を書いて売買ルールとテクニカル分析のスキルを少しでも上げることが大事だと思う。まずはとにかく、自分のトレードについての統計を取ること(昨日の記事を参照)。

で、統計を取るとは要するに、次の4点を決めておいて、Excelに淡々とデータ入力してその統計を取っていく(出来るだけ、自分の売買ルールと同じものにした方がいい)。
①絞り込み条件
②エントリー条件
③損切り条件
④保有条件(トレイリングストップ)

①の条件下にある全ての銘柄について、②の条件を満たしていたらエントリーしたとして、③もしくは④のどちらかに掛かるまでのデータを取る。

①の絞り込み条件というのは、例えば、値上がり/値下がり率上位100銘柄とか、出来高上位100銘柄とか、売買代金30億円以上とか、銘柄を絞り込む条件のこと。個人的におすすめなのは、売買代金で絞り込むこと。

②のエントリー条件というのは、ゴールデンクロスで買う/デッドクロスで空売りとか、レンジ抜けで買う/レンジ割れで空売りするとか。2つ以上組み合わせてもok。売買ルールと同じ条件で。

③の損切り条件というのは、エントリーした価格からどの位逆行したら損切りするかということ。1%や2%のような固定の逆行幅でも、④と同じでもokかと。

④の保有条件というのは、トレイリングストップのこと。移動平均線でもボリンジャーバンドでもいいんで、売買ルールと同じものを。

なお、注意点があって、①~④の条件は最低でも3ヶ月分位は一切変えて駄目。この作業の目的は、自分の売買ルールで全ての銘柄にエントリーしていたとして、どうなったのかという統計を取ることなのです。そして、この統計を取っていると、分かってくることがある。

百聞は一見にしかずということで、具体的な統計の取り方を説明していきます。よろしければ、私が使っているエクセルファイル:統計を使ってください。と言うより、このファイルをもとにして説明していきます。

まず、条件は次のように設定したとします(即席で決めたものです)。
①東証一部の売買代金100位以内
②抵抗線抜け/支持線割れで終値に買う/空売り
③2%切り上げラインで損切り
④5MAで保有

この場合、東証一部の売買代金100以内の銘柄について毎日スクリーニングして(※1参照)、抵抗線抜けした銘柄を終値で買い/支持線割れした銘柄を終値で空売りとする(銘柄名、日付、エントリーの根拠、L/S、参入価格を記入)。2%逆行するか、5MAを割ったら(抜いたら)、終わり(決済にその価格を記入する)。あと、エントリーしてからエグジットするまでの間に、最も順行した価格(最大順行幅)をMFEに記入しておく(※2)。

昨日は美味しくなかった銘柄を出したんで、今日は美味しかった銘柄で説明します。

統計1-1

売買代金100位以内の銘柄で、上値抵抗線を終値で抜けました。銘柄名に”化工機”、日付は”9月1日”、エントリーの根拠は”上値抵抗線抜け”、L/Sは”L”、参入は終値の”499”と記入しておきます。このエントリー価格から2%逆行した489円になるか、前日5MAを割ったら決済となります。

翌日に大爆発して、それから乱高下したんですが、エントリーから4日後の9月5日に前日5MA割れとなる523円まで下落。ここで決済となります。

統計1-2

日数に”4”、決済に”523”、MFEはエントリーしてから決済するまで(この期間中の5MA上で)の高値は3日目に付けた582円なので”582”を記入。これで終わり。次のようになったかと思います。

統計2

こんな感じで、該当する全ての銘柄について統計を取っていきます。

 

 

※1
ExcelのWebクエリを使って、「Yahooファイナンス」のランキングからデータを拝借させてもらうのが効率的(Webクエリの使い方は他サイト様を参照)。売買代金の場合は、ランキングの”売買代金上位”のページに行って、エクセルに表を取得するように設定しておく。そうすると、エクセルにこんな感じで取り込めます。

ランキング

あとは、銘柄コードをコピーして、マーケットライダープレミアムにペーストすればいい。エントリー条件にあうものをExcelに記入して、その後の経過を見ていく。

 

※2
統計を取る利点の一つとして、その統計そのものが一つの指標として使えるようになる点がある。例えば、このルールは勝率が30%前後に収束するのに、現時点で勝率が60%だったとしたら、相場が過熱気味だということが分かる(あくまで分かるだけ。あくまで指標に過ぎない)。あと、最大順行幅(MFE)の統計を取ることによって、ボラティリティーの指標が得られる。これは役に立つかどうかは別にして、ボラティリティーが定量化されるのは面白い。ちなみに、マイ統計では、1月6.22%、2月4.96%、3月4.10%、4月3.86%、5月4.81%、6月3.63%、7月3.80%、8月4.68%。うーん……。まあ、野球のセイバーメトリクスもそうだけど、指標はあくまで指標に過ぎないのです。