藁にもすがる思い

感謝の習慣とか、天国言葉を毎日50回連呼するとか、傍から見れば馬鹿らしいことかもしれない。

少なくとも私の場合は、逆境がなければ感謝を習慣にすることはなかった。つまり、逆境がなければ、感謝の効果に気付くこともなかっただろう。

考え得る努力は全てしてきたにも関わらず、トレードで思うような結果が出ないままだった。トレード本の名著もほぼ全て読んだし、売買日記も書き続けてきたし、統計も検証も1000時間前後はやった。にも関わらず、思うような結果が出なかった。もう、感謝する以外に出来ることが残されてなかった。だから、藁にもすがる思いで感謝するしかなかった。そうしたら、そこから道が開けてきた。

いや、そりゃあ、誰だって感謝はしてる。感謝してない人間などいないだろう。だが、本腰を入れて感謝しないといけないと思った。

羽生でも錦織でもいいんだが、トップスポーツ選手のインタビューを集中して聞いてみて欲しい。そのインタビューの節々から溢れ出てくる「嬉しい」「楽しい」「感謝している」というニュアンスの数々に気付くと思うのだ。

この斎藤一人さんの「地球が天国になる話」で、40分位から始まる悪徳裁判官に関する部分は100回以上聴いた。

 

究極の広告塔

マーケットでは、運だけで素人が大勝ちしてしまうときがある。

だが、この性質があるからこそ、マーケットには何度も何度もチャンスが現れるのだ。

だから、マーケットで運良く儲けた素人の存在は絶対に必要。プロじゃ駄目。素人じゃないと駄目。もしも、マーケットがプロしか稼げない場だったら、誰も見向きしなくなり、とっくに衰退している。運よく大金を儲ける素人が出現するからこそ、マーケットには何度も何度もチャンスが現れる。

去年の春頃には、アベノミクス相場でサラリーマンが何千万円儲けたというニュースが駆け巡ったわけだが、こういう現象が起こり続ける限り、供給され続ける。10月の暴落で退場していった個人投資家がいただろうけど、追加緩和もあったことだし、また新しい個人投資家が入場してくる。

アベノミクス相場のときのような円安・株高が進むと、株やFXで大儲けした素人が出現してくる。それと同時に、とある現象が日本中で起こる。株やFXで何百万何千万と儲けたら、会社の同僚や友達にどうしても言いたくなってしまう。人間関係が壊れるリスクがあるわけで、カネの話は隠しておかないと駄目だと思ってはいても、言いたくなってしまう。それが人間というものだ。

それで、会社の同僚や友達に「株で3000万儲けた(ドヤ!)」と言ったとする。これで満足して、めでたしめでたし。……ただ、聞かされた方は心中穏やかではない。例え、株もFXもやらないと決めていても、自分の周りで何百万何千万儲けたという同僚や友達が徐々に増えてきたとしたら、どういう感情になるだろうか?。自分だけ置いてかれてしまうんじゃないか?みたいな、焦り・不安の感情が高まっていく。そして、「もう置いてかれたくない!」と飛び付いて買った日が高値となる。

なるほど……。書いてて思ったが、こういう状況に置かれたら、FXのコピペにあるような一発逆転狙いの破滅願望丸出しトレードをしてしまう理由も分かる気がする。そりゃあ、親しい同僚や親友との間に何千万の格差が生まれたら、跳び上がるかも分からん。本業ではちょっと埋められん差だしね。

高確率で養分になるため、素人は株やFXをやらない方がいいと思う。しかし、低確率ながらも大儲けする素人が必ず出現する。それは、マーケットにとっては究極の広告塔。

 

スキルと確率

トレードというゲームは面白いもので、一時的ではあるものの、チャートの見方すらも分からない素人がプロより儲けてしまう場合がある。プロ野球では実力がないピッチャーが沢村賞を取ることは絶対にないが、トレードではそういうことが起こりえる。

例えば、アベノミクス相場前にガンホーをナンピンしてたら……。長期的に考えたら、ナンピンはいつか絶対に退場する運命にある。だが、ナンピンで成金や金持ちになる人が必ず発生する。

これをポケモンで例えると、スカーフ絶対零度、先制の爪つのドリル、タスキじわれ、メガカイロス:ハサミギロチンの4体のパーティが、世界大会優勝者やレーティング1位相手に10連勝することがあり得る。勿論、勝率はズタボロだろうが、10000回もやれば10連勝出来るときが出てくるだろう。このパーティを使って世界大会優勝者に10戦挑むトレーナーが10000人いたとして、10連勝するトレーナーが1人は現れる。もしかしたら、もっと試行回数が必要かもしれないが、いずれにせよ確率0%の事象ではないため、いつかは10連勝するトレーナーが現れる。

つまり同じことで、ナンピンするトレーダーが10000人いたとしたら……。

だが、問題は、自分の資金や自分の人生を、つのドリルに託せるか?ということだ。果たして、アズマオウに人生を託せるか?

確かに、アズマオウだって、つのドリルでカイオーガに10連勝出来る場合がある(しかも、最近のアズマオウには雷が効かない!)。アルセウスにだってミュウツーにだって10連勝出来る場合がある。ゲンシグラードンにもゲンシカイオーガにもメガレックウザにも10連勝出来る場合がある。

だが、アズマオウに貴重な資金を託せるか?

マーケットでは、運だけで成金になってしまう素人が一定数は必ず現れる。しかも、一番スキルがあるプロよりも稼いでしまう場合が多々ある。その一方で、スキルはあるのに運悪く失敗するプロというのも一定数出てくる。これはランダムネスの法則上、こういうことが絶対に起こる。

だが、スキルはないけど運だけで成功した人は、それを続けていればいつかはそのしっぺ返しをくらうことになる。逆に、スキルはあるのに運悪く失敗した人は、それを続けていればいつかは成功する。

だから結局、運に頼るよりもスキルを磨くのが一番確実なのだ。

 

複利の力

株やFXで儲けたという話が出てくると、大抵は○○○○万円儲けたという具体的な金額が示されるだけで終わる。だから、トレードは一発ドカンゲームなんだと勘違いされることが多いように思う。

だが、トレードで得られる最大の報酬は、複利の力を享受出来るようになることだと思う。

百聞は一見にしかずということで、複利の力について具体例を示してみる。

300万円を月率+4%で12ヶ月運用すると、次のようになる(小数点以下四捨五入)。
1ヶ月目:300万円*1.04=312万円
2ヶ月目:312万円*1.04=324万円
3ヶ月目:324万円*1.04=337万円
4ヶ月目:337万円*1.04=350万円
5ヶ月目:350万円*1.04=364万円
6ヶ月目:364万円*1.04=379万円
7ヶ月目:379万円*1.04=394万円
8ヶ月目:394万円*1.04=410万円
9ヶ月目:410万円*1.04=426万円
10ヶ月目:443万円*1.04=461万円
11ヶ月目:461万円*1.04=479万円
12ヶ月目:479万円*1.04=498万円
税(利益の20%):-(498万円-300万円)*0.2:-40万円
12ヶ月後の資産:458万円(年率+52.66%)

つまり、月率+4%で1年間運用すれば、税引き後で年率+52%相当になる。

では、同じ条件で300万円を10年間運用すると、つまり年率50%で10年間運用すると、次のようになる。
1年後:300万円*1.5=450万円
2年後:450万円*1.5=675万円
3年後:675万円*1.5=1013万円
4年後:1013万円*1.5=1520万円
5年後:1520万円*1.5=2280万円
6年後:2280万円*1.5=3420万円
7年後:3420万円*1.5=5130万円
8年後:5130万円*1.5=7695万円
9年後:7695万円*1.5=1億1543万円
10年後:1億1543万円*1.5=1億7315万円

まあ、これはあくまで机上の計算に過ぎない。ずっと+4%で安定するというのはまずあり得ないわけだし、損失を出すときも、大きく上振れするときもあるだろうし。ただ、計算上であったとしても、平均月率+4%を継続していくと、300万が9年後には1億になってしまう。これが複利の力。

とは言っても、マーケットで複利の力を享受出来るようになるまでには、数年間の訓練が必要になる。そんな簡単に複利の力を享受出来たら、誰だってトレーダーになってしまうわけで。

ただ、月率+4%ってのは、1トレード:資金の25%だとして、-1%LC*14、+5%*6で達成出来てしまう。この場合のリスクは、最悪でも月率-5%程度(-1%LC*20)。専業じゃなくても十分に達成可能だ。

だから、専業トレーダーになるかどうかはともかく、トレードスキルを身に付けて、投機的な手法で資産運用するのもアリなんじゃないだろうか?

 

バイアス

人間は、自分がやらなかったことをとてつもなく過大評価することがある。やらなかったことについては、いくらでもあり得ない奇跡を妄想出来てしまう。

それをやっていたら、むしろ悪化していた可能性もあるし、それに無駄な時間を割いたことで失っていた出会いもあっただろうに。その確率の方が圧倒的に高かっただろうに。だが、そういうバイアスは完全に無視して、一番奇跡的に上手くいっていた展開だけを考えてしまう。

自分がやらなかったことを恐ろしい程に過大評価して、自分がやってきたことを恐ろしい程に過小評価してしまう。結果が出ていないときは特に強く、このバイアスが働いてしまう。

人生とトレードの似てる点として、トータルで長期的な視点で考えるのが難しいというのがあると思う。

例えば、日足でトレードしてるはずなのに、5分足の急落を見て投げてしまう。日足で見れば何てことのない調整で、順調に順行しているにも関わらず、トレイリングストップで保有してればいいにも関わらず、目の前で含み益が減っていることに耐えられずに投げてしまう。一番最初に設定した利益目標ラインを守れるようになることがいかに難しいことか。トータルでプラスになればいいと口で言うのは簡単だが、実践出来るようになるまでは難しい。週単位や月単位で期待値プラスのルールがあったとしても、それを忠実に守って運用するには訓練を積む必要がある。

人生においても、週単位や月単位で見れば、順調に成果が出ている(成長している)にも関わらず、それには中々気付けない。1日~数日単位でも逆境が訪れると、上述したバイアスが掛かってしまう。

ここまで自分がやってきたことを称えて、「よくやってるじゃないか!」と自分に言ってあげよう。結局、この道を歩いてくるしかなかったのだ。

 

冒険心

人間は、それが限りなく確率0%に近いことであろうとワクワクして期待してしまうことがある。

例えば、外を歩いていたら何か素敵な出会いがあるんじゃないか!とか、あの場所に行けば何か楽しいことが起こるんじゃないか!みたいな。だが、冷静に考えてみれば、それは一体何万分の1%の確率で起こることなのかと。人間は馬鹿な生き物だから、そういうあり得ない展望を無理矢理作り出してワクワクしてしまう。

ただ、それがあり得ないことだとしても、そうやって努力したことだったり、行った場所だったりが、曲がり曲がって未来に繋がってしまうことがよくある。だから、少なくとも、何か行動しなければ何も起こらない。どんなあり得ないことにワクワクしても、行動すれば何かに繋がることがある。

一番最悪なのは、何にも繋がらない、何も起こらないと悟って、何もしないこと。だから、この点においては、賢者の方が馬鹿よりも損してる。どんな馬鹿げた展望を描こうと、行動すれば何かに繋がる可能性がある。

しかし、これをトレードでやるとほぼ間違いなく失敗する(100%ではない。どんな馬鹿げた手法だろうと、1億人がそれを実践したら、間違いなく億万長者になる人間が現れる)。「アベノミクス相場のときのガンホーのようになるかもしれない」、そう思うだけだったら全ての銘柄でそう思える。どれだけ含み損が出ていても、この希望がある限りは耐えられるわけだ。

ところで、私は今でも、散歩に行くと、どこかにポケモンいねえかなあと思ってしまう。観光地に行くと、RPGよろしく、つい隅々まで調べてしまう。アイテムやイベントがあるんじゃないかと思って。ゲームの世界では人間がプログラミングした以上のイベントは起こらないと知ってしまった以上、現実世界で冒険するしかないのだ。

 

順張りトレーナー

ポケモンの話に戻るが、勝利至上主義的な、勝率を上げることしか考えない戦い方というのは、害悪だと言われて嫌われる。第五世代でも、ガッサやラッキー、ローブシンなどはよく叩かれていたようだ。

本当に、ポケモンとトレードは良く似てると思う。まず第一に確率統計ゲームというのはそうだが、それ以外にも共通点がある。

ポケモンの勝利至上主義者というのは、ゲーム環境のトレンドフォロワーであり、キノガッサが強いときはキノガッサを使うし、キノガッサが弱くなったらキノガッサを使わない。その環境で強いポケモン=使いたいポケモンとなる。ただ、ゲーム環境のトレンドフォローなんであって、バトル環境のトレンドフォローではない。バトル環境に対しては逆張りだから、5%になれる。

トレードではボラティリティー・売買代金がある最強の銘柄を買うように、ポケモンでは現環境で優位性があるポケモン(≠使用率が高いポケモン)を使う。

トレードではボラティリティー・代金がなくなったら、もうその銘柄ではトレードしなくなるように、ポケモンでは環境が変わって優位性がなくなったポケモンにはもう見向きもしない(例えば、第四世代→第五世代のドータクンなど)。逆に、今まで見向きもしなかったポケモンが化けると、使うようになる(例えば、第四世代→第五世代のパルシェン、バシャーモ、ニョロトノなど)。

(数値は極端だが)95%がガブリアスを使っているときに、マニューラを使うトレーナー。大暴落で95%が損を出しているときに、空売りをしているトレーダー。

この5%は注目もされないし、話題にもならない(だからこそ勝ち続けられる)。前者のような状況では、ガブリアス=神というような風潮が出来上がり、ガブリアスを使わないのは非国民のような扱いを受ける。マニューラの話題など全く出てこない。少しずつ気付き始めるトレーナーが増えてきて、マニューラが増えてくると、ガブキラーとしてマニューラが話題になり始める。しかし、この時点で既に5%のトレーナーは、マニューラ狩りにローブシンを使い始めている。このとき、ネット上ではローブシンはオワコン化されてるかもしれない。しかし、現在目の前で起こっていることだけが話題になるため、マニューラやローブシンがオワコン化されていたことはなかったことにされる。これが何度も何度も繰り返される。

トレードの勝者もポケモンの勝者も少数派であるため、多数派とは決して交わらない。多数派が群れている所で同調を感じることが出来ない。トレードもポケモンもそういうゲームであるため、こうならざるを得ない。

あと、ポケモン廃人が小学生に負けて発狂したみたいな記事が前にあったんだが、本当にポケモンを熟知している人だったら、ポケモン=確率ゲームだと理解してるから、負けても何とも思わんだろう。逆に、勝っても何とも思わんが。それは、サイコロ振って1が出て発狂するようなもの。馬鹿らしい。勝率が高いパーティって、バトル自体がサイコロ振るのと全く同じ感覚になるから飽きてくる。勝率が高いパーティは作るまでは楽しいが、作ってしまうと退屈で仕方ない。だから、これも勝利至上主義のリスクだな。パーティ作るのは楽しくなるが、その分、ポケモンバトル自体のエンタメ性を殺すことになる。

まあ、勝利至上主義というのは、合わない人には本当に合わないわけで、好きなポケモンを使って楽しむのが一番良い。勝利至上主義的な価値観が適合しないにも関わらず、流されてポケモンで高勝率を求めてしまうと、悲惨なことになる。ポケモンが嫌いになるだろう。別に、勝てなくてもいいじゃん?と思うのだが。好きなポケモン使って勝率まで求めるからおかしいことになる。フライゴン使って高勝率目指すからおかしいことになる。

勝利至上主義のポケモントレーナーは、株式市場に行こう!

ガブリアスがソフトバンクに、キノガッサがアイフルに、ゲンガーがケネディクスになったようなものだ。マイクロニクスや日本通信のような、バシャーモやニョロトノのように化ける銘柄も登場する。

確率的思考については、この本が一番分かりやすいかな?この考え方、ポケモンにも応用出来る。

 

マイノリティーの価値観2

ポケモンのパーティ構築やパワポケの育成理論作りは、ゲームというよりは数学や理科に近い。一般的なポケモンユーザー、パワポケユーザーが求めているエンタメ性からは非常に乖離した作業なのは間違いない。もしこの作業が楽しいものだと認識されていたら、理系離れなどとっくに解消してる。

だが、これは中々理解されない価値観だ。ダメージ計算ツールを弄って耐久調整するのが楽しくて楽しくて仕方ないという感覚は中々理解されない。パワポケの育成理論の場合、育成理論通りにサクセス回す→育成理論改善→回す…を何度も何度も繰り返していって、育成理論を改善していくわけだが、これは傍から見れば同じ作業の繰り返し。この単純作業が楽しいと言っても、まあ理解してはもらえないだろう。

そもそも、勉強が楽しいと言うと、なぜか白い目で見られてしまう風潮がある。これは、勉強=辛く苦しいものという固定概念が多数派にあるからだと思う。だから、中間テストや期末テストは祭り以外の何物でもなかったと言っても、一般的には冗談としか受け取られないだろう。

まあ、それはともかく、

株やFXの失敗談コピペ

こういうの見てるといつも思うんだが、なぜに、そんなに急いで一発逆転する必要があるのだろうか?と。

自分の価値観を理解してなくて、貧乏でも楽しめるライフスタイルを確立していないか。もしくは、2ちゃんねるの”おまいら”と同調するため、注目してもらうためにわざとこういうことをしているか。それ以外に考えられない。

このコピペは、余りにも馬鹿らしくて突っ込む気にもなれないが、こういう話が拡大解釈されて広まって、信用口座は危険だとなってしまう。信用口座が危険なんじゃなくて、最初から全力信用という資金管理に問題があるだけなのだが……。

ただ、資金管理や検証、統計の話は一般的にはつまらない話だ。だから、表には出てこない。世間一般が興味あるのは、銘柄だけ。こういうとき、勉強が楽しいと思える価値観の持ち主で良かったと思う。

マイノリティーの価値観は理解されなくてモヤモヤすることがあるが、少数派だからこそ、その果実を独占できるというメリットもある。同調や「承認の欲求」は、その他の部分で得ていけばいい。

 

都合の良いイメージ

人は、自分の信念と対立する案が出てくると、極論を出してそれを否定することがある。つまり、自己正当化するために、都合の良いイメージを作り出してしまうのだ。

例えば、改造コードを肯定すると、「改造コードなんて使ったら、ゲームが簡単になってつまらなくなる」という意見が返ってくることがある。いや、あくまで、つまらない退屈な単純作業を作業圧縮するためにだけ使えばいいと言っているのだが……。ゲームをより楽しむためのツールとして改造コードの使用を推奨しているんであって、そんな使い方をしては本末転倒である。ちなみにこれ、改造コード使う前の私もこんな感じの信念を持ってた。

あとは、信用口座を開くのは危険だという意見もある。この場合は、信用口座を開いたら、常に全力信用で取引しなければいけないという極論が持ち出される。……いや、信用買い出来るのは便利だし、空売りをするために開いた方がいいんであって、全力信用でやれなんて一言も言ってないんだが……。信用口座を開いた上で、小さい玉建てていけばいいじゃんと。と言うか、それが正しい信用口座の使い方。総資金の200~300%の玉になるのは、含み益を担保にして増し玉していったときだけにしないと危険。

あとは、クレジットカードは危険というのもある。これも、キャッシングやらリボ払いやら使わなければいいだけ。消費規律が確立してたら、カードでポイント還元した方が現金で買うより得。

信念の性質で厄介なのは、相手のことを親身に思って提案していることであったとしても、相手の信念に背いていることだったら人格攻撃だと認識されてしまうことだ。

大事なのは、取り敢えずやってみて、意外とイケそうだったら取り入れてみることだと思う。合わなかったら破棄すればいい。試してもいないのに、都合の良いイメージで最初から否定してしまうというのは、余りにも勿体無い。

どうせ失うものなんて何もないんだから、取り敢えずやってみようぜ。

 

破滅願望

人間は誰しもが、破滅願望を持っている。ただ違いがあるのは、その破滅願望が活性化してるかどうか。破滅願望が活性化していると、滅亡に向かうような行動を取ってしまう。

では、破滅願望はどういうときに活性化するのかと言うと、失敗や敗北の直後というのが一つ。「バクマン。」の「タントやめたい!」も、まさにこれだ。

トレードの話をすると、何らかの不運に見舞われて、1回のトレードで3ヶ月分の利益を吹き飛ばしてしまったとする。そうなると、一刻も早くそれを取り戻さなければいけないという感情になり、資金管理を無視したとんでもなくでかい玉でトレードして、更にとんでもないことになってしまう。

破滅願望が暴走しているときは辛いが、このときは一発逆転に賭けてはいけない。仮に、その「まじん斬り」が当たったとしても、そういうことを続けていたらいつかは破滅してしまう。

破滅願望が活性化するのは、失敗や敗北の直後だけではない。成功や勝利の直後にも活性化する場合がある。

これも、トレードの例を出すと、物凄い利益を叩き出したとする。そうなると、もう一度物凄い利益が叩き出せると思い込んで、資金管理を無視したとんでもなくでかい玉でトレードして、とんでもないことになってしまう。

逆転してやろうという野心を持つのはいいが、一発逆転は狙うべきではない。人生は短期決戦ではなく、長期戦である。自分に出来ることを継続していけば、必然的に成果は出てくる。逆転するために奇策など必要ない。コツコツとスキルを磨き続けていけばいい。諦めずに、毎日継続していけばいい。この正攻法こそが、一番の近道なのだ。

とにかく、続けること、やめないこと、諦めないことである。継続することには、才能を凌駕する圧倒的な優位性がある。自分よりも遥かに才能がある人達が、続けられなくなって脱落していく。要は、結果が出なくても続けられるかどうか。だって、結果が出てる人達だって、続けられないのだから。